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差分法による1次元の熱伝導問題 2/2

簡単な熱伝導問題の差分法による解法 2ぶんの2 です。

今回は、前回計算した結果が本当に正しかったのかどうかを、厳密解と比較することで検証します。

Tags : 数学 物理学 数値解析 伝熱工学
問題設定は、このようでした。

次の条件のもと、長さ10[cm]の銅の棒の温度分布を求める。

・棒の両端は常に0℃に固定しておく。(境界条件)
・熱の流出は棒の両端でのみ起こるとする。
・初期状態(t=0)での銅棒の温度分布を↓画像のように指定する。(初期条件)
初期条件
なお、銅棒の座標はこのようにとる。
銅棒の座標

現象を支配する数式
熱伝導方程式 : ∂u/dt = α・∂2u/dx2
( α = 1.18×10-4 )
初期条件 : u(x,0) = 4000x(0.1-x)
境界条件 : u(0,t) = u(0.1,t) = 0


そして、プログラムによる計算結果(の一部)はこのようでした。
1次元熱伝導問題の計算結果


ここまでが前回の内容。


実はこの問題、厳密解が存在します。まぁ、そういう問題を選んだのですが。
( 厳密解 : 近似や数値計算なしで求まる、数学的に全く正しい解 )

この問題の厳密解は、Fourier級数を用いて次のようになります。
u(x,t)
= (0.08/π3)・∑{ (1/n3)・e-100αn2π2t・sin(10nπx) }

( ∑内で、 n = 1, 3, 5, 7, … )

導出はけっこう大変なので今のところ書く予定はありません。
ブラックショールズモデル導出への道しるべさんに詳しい説明が載っています。

この厳密解とシミュレーション結果を比較してみました。
比較には相対誤差を計算する方法を採用しました。
なお、相対誤差とは
(相対誤差) = (実験値-理論値)/(実験値)
で定義され、理論値に比べて実験値がどの程度ずれていたかを表す量です。

厳密解は無限級数の形なので、値を計算するときには適当なところ(今回はn=23まで)で打ち切りました。

比較結果のグラフはこんな感じです。
相対誤差グラフ
xの平均値というのは、「時刻tでの全てのxの値(x=0,⊿x,2⊿x,…,0.1)について相対誤差を計算した、それら相対誤差の平均値」の意味です。
70秒程度までは、誤差は直線的に増えていますが、それ以降は値が乱れてギザギザしたグラフになっています。
ステップを重ねるごとに誤差が累積して大きくなるのは当然なのですが、急にギザギザになったのはなぜ??
現状では未解決です。

とはいっても、誤差の最大値はせいぜい 0.016。パーセント表示で 1.6% です。
この程度なら、十分によい結果が出ているといえるのではないでしょうか。


あ、安定条件のことを書くタイミングがない。書くとまた長くなりそうなので、これはまた次回。
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