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境界条件各種

今まで扱ってきた(偏微分方程式の)境界条件は、両端の値が0という最も簡単な場合のみでした。

今回は、一般に境界条件にはどのようなものがあるのかを紹介します。

Tags : 数学 物理学 解析学 伝熱工学

・Dirichlet(ディリクレ)境界条件
境界での関数の値を直接指定する条件です。
熱伝導方程式の例では、境界の温度を固定することに相当します。
ex)
左端 : u(0,t) = a(t)
右端 : u(L,t) = b(t)
ただし、Lは右端のx座標

2次元以上の場合も同様です。
ex)
u(x,y,t) = c(x,y,t) ( (x,y)∈∂∑ )
ただし、∂∑は計算領域の境界


・Neumann(ノイマン)境界条件
境界での導関数の値を指定する条件です。
熱伝導方程式の例では、境界からの熱の流入出量を指定することに相当します。
特に 導関数=0 のときは、熱の流入出がないこと(つまり断熱条件)を表します。
ex)
左端 : ∂u/∂x|x=0 = d(t)
右端 : ∂u/∂x|x=L = e(t)
ただし、Lは右端のx座標

2次元以上の場合は、境界の法線方向の方向微分係数を指定します。
ex)
∂u/∂n|(x,y)∈∂∑ = f(x,y,t)
ただし、nは法線方向の微小変位(?)、∂∑は計算領域の境界

ちなみにNeumann条件という名は、かの von Neumann とは別人の Carl Neumann なる人物から取られているそうです。


・Robin(ロビン)境界条件
境界において満足するべき1階線形微分方程式を指定します。
熱の輻射や、移流拡散方程式の断熱条件などに用いられます。
ex)
左端 : α∂u/∂x|x=0 + βu(0,t) = g(t)
右端 : α∂u/∂x|x=L + βu(L,t) = h(t)

2次元以上の場合も同様。
ex)
γu(x,y,t) + δ∂u/∂n|(x,y)∈∂∑ = i(x,y,t)
ただし、nは法線方向の微小変位(?)、∂∑は計算領域の境界


・周期的境界条件
輪やトーラスなど、特殊な形状の物体を考えるときに用いられます。
周期の境目で関数がなめらかにつながっていることを指定します。
ex)
u(0,t) = u(L,t)
∂u/∂x|x=0 = ∂u/∂x|x=x+L

2次元以上の場合も同様。


この他にも、左端ではDirichlet条件・右端ではNeumann条件といったような複合条件を考えるときもあります。


以上。
次回からは、これらの条件を用いて数値解析する手法を数回に分けて説明します。
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