スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

z^a=1 (a:有理数) の解

za = 1 シリーズ : 3/5 回目

za = 1 (z : 複素変数, a : 有理数) …… (*)

の解についてのやや有名な結果です。

[ リンク ]
1/5 回目 : a が自然数
2/5 回目 : a が整数
3/5 回目 : a が有理数
4/5 回目 : a が実数
5/5 回目 : a が複素数

Tags : 数学 代数学

a = 0 のケースは第 2 回にやったので、a≠0 を仮定します。
有理数 a を
a = p/q (p : 自然数, q : 整数, p≠0, q≠0, p と q は互いに素)
とおいておきます。

第 1 回と同じようにして (*) 式の解を求めると
z = zk = ei(2kqπ/p) (k : 任意の整数)
となります。
k に依存することを明示する意味で zk と書きました。

z は k の値によっていくつかの異なる値をとりそうですが、では何個の値をとりうるのでしょうか?
すぐに分かるのは、z は高々 p 個の値しかとらないということです。
なぜなら、
ei(2nπ) = 1 (n:整数) であることから、
zk+p
= ei(2(k+p)qπ/p)
= ei(2kqπ/p + 2kqπ)
= ei(2kqπ/p) ei(2kqπ)
= ei(2kqπ/p)
= zk

となり、z は周期 p をもつからです。

そして実際、z はちょうど p 個の異なる値をとります。
ここでは、p と q が互いに素であるという仮定が利いてきます。
この辺りから代数っぽい雰囲気が出てくるんですが、証明も含め、詳しくはまたの機会に。


次に、複素平面上での解の分布を見てみます。
(円は単位円、緑の点が解)

z^(5/2)=1 の解
(i) a = p/q = 5/2, 5/7, 5/(-3), … のとき

z^(9/2)=1 の解
(ii) a = p/q = 9/2, 9/11, 9/(-7), … のとき

z^(11/7)=1 の解
(iii) a = p/q = 11/7, 11/18, 11/(-4), … のとき

k = 0, 1, …, p-1 に対応する点をつないだ図形は、もはや普通の意味の多角形(単純多角形)ではなくなっています。
しかしながら、(点を通る順序を考慮しない) 解集合としては、a = p/q の解と a = p の解は一致します。

また、整数のときと同じように、(*) の両辺に z-a をかけると、
zp/q = 1
⇔ zp/(-q) = 1

となるので、(点を通る順序が左回りから右回りに変わること以外は) a = p/q の解と a = p/(-q) の解は一致します。
たとえば、上図の (i) は
a = p/q = 5/(-2), 5/3, 5/8, …
のときの解にもなっています。


有理数乗のケースはこの辺で。
次の記事では、いよいよ z の実数乗 を扱います。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

fura2

Author : fura2
数学・コンピュータを中心に、考えたこと・やったことを書いていきます。

誤植等を含め、間違いはご指摘いただければ幸いです。

FC2カウンター
検索フォーム
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
リンク
RSSリンクの表示
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。