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z^a=1 (a:実数) の解

za = 1 シリーズ : 4/5 回目

za = 1 (z : 複素変数, a : 実数) …… (*)

の解についてのちょっとした考察です。

[ リンク ]
1/5 回目 : a が自然数
2/5 回目 : a が整数
3/5 回目 : a が有理数
4/5 回目 : a が実数
5/5 回目 : a が複素数

Tags : 数学 代数学

前回までで a が有理数のケースを調べたので、以降この記事では a は無理数とします。

第1回で導いたように、(*) の任意の解は
z = zk = ei(2kπ/a) (k : 任意の整数)
と表示することができます。

a が有理数のときは、解に周期性があり、k が整数全体を動いても有限個の解しか出てきませんでした。
しかし、今回の場合はそのようなことは起こらず、無数の解が存在します。

実際、もし解が循環するなら、その周期を T (自然数) とすると
zk = zk+T
が任意の k (整数) で成立するはずですが、もう少し計算すると
⇔ ei(2kπ/a) = ei(2(k+T)π/a)
⇔ ei(2kπ/a) = ei(2kπ/a) ei(2Tπ/a)
⇔ 1 = ei(2Tπ/a)
⇔ T/a が整数
⇔ a が有理数

となるので、a が無理数という仮定に矛盾することがわかります。


例によって、いくつかの a について解をプロットしてみました。
今回の場合はすべての解は描けないので、k = 0, 1, 2, …, N に対応する解のみをプロットしています。

緑の点は解、円は単位円、線分は zk と zk+1 を結んだものです。
また、z0 = 1+0i です。

z^sqrt(2)=1 の解
a = √2, N = 10 のとき

z^sqrt(2)=1 の解
a = √2, N = 30 のとき

z^sqrt(2)=1 の解
a = √2, N = 100 のとき

z^sqrt(2)=1 の解
a = 0.577, N = 100 のとき

座標値は √2 ≒ 1.41421356 で近似して計算しています。
コンピュータで数値計算している以上、本当の無理数は扱えませんが、k≦100 なので 1.41421356 や 0.577 を近似的に無理数とみなしても気になるほどの誤差は出ないでしょう。


さらに興味深いことに、(おそらく) この解は、単位円上に稠密に分布します。
自身で証明できていないので確証はないのですが、高木貞治 『解析概論』 p.13 [例4] に、よく似た例が出ています。


[ 余談 ]
0.577 という数は γ (Euler constant) を意識して決めたんですが、そういえば、この数が無理数かどうかはわかっていないんですね。



まだまだ考察しがいがありそうですが、この記事はここまで。
次の記事では、z の複素数乗 を扱います。
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